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オりオノクリニック月報
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2024年6月

背が低い(低身長)の時に医療機関がしていることについて

低身長の原因はいろいろあります。
栄養がたりない・体質・ねる時間が遅い・病気・運動不足など
一番多い原因は、ご両親の背の高さに似ることです。
(参考)
男児身長の予測式(cm)=(父の身長+母の身長+13)÷2 予測身長の+/-9cm
女児身長の予測式(cm)=(父の身長+母の身長 -13)÷2 予測身長の+/-8cm

背が伸びるには、体の骨が伸びるからです。そして骨が伸びるには、脳で作られる成長ホルモンが必要です。成長ホルモンが少ない病気があり、この状態だと成長ホルモンが少ない→骨が伸びないため低身長になります。

問診:生まれた時のこと(出生体重・在胎週数など)小さい時のことなど

診察:体調をチェックします。思春期になっているのかも確認します。
背の伸び方を調べます:成長曲線のグラフを作ります。身長の伸び率も調べます。
血液検査:肝臓・腎臓の検査・成長ホルモンによって作られるソマトメジンCや甲状腺ホルモン検査。年長になると男性ホルモンや女性ホルモンも調べます。
尿検査や手のレントゲン検査(手根骨撮影)で骨年齢も調べます。

以上のことを行い、おかしなところが無ければ、背の伸び方に気を付けながら様子を見ます。

おかしなところがあれば、成長ホルモン分泌刺激試験をします。
成長ホルモンを出す薬を内服したり点滴をしたりしながら、少し時間をおいて採血検査を何回かします。点滴から採血するので何回も針は刺しませんので安心してください。入院することもあるし、外来ですることもあります。
脳MRIをすることもあります。

治療:成長ホルモンが少ないことが分かった場合は、成長ホルモンを注射することになります。基本的に毎日注射をするのですが、最近は間隔をあけてもよい成長ホルモン剤も開発されています。毎日の通院は負担になるので、自宅で注射ができる道具を使い家族が注射することになります。大人に近づき治療効果が出なくなったら成長ホルモン注射は終了します。








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